故郷の思い出ーー3


長い冬が、終わりを告げるのは4月後半である。

白い雪道が、日差しの暖かさにだんだん汚れ始めてくる。

雪の下に隠れていた黒い土があちこちに見え始める。

もう少ししたら、春。

長い冬眠生活から目覚めた動物のようにまぶしい太陽と久しぶりの対面。

そして、雪国の春の到来の象徴である馬糞風が飛び回る。

乾いた土の上に落とされた馬の糞が太陽の光で乾燥して、春風と共に
飛び回る。
当時は、荷物の運搬に馬ゾリを使用した。馬は足腰が強い荷物専用の道産子である。
バス、車などは少なく、馬ソリで重たい荷物を運んでいた。
我々子供は、当然後ろから黙って乗り 足の代わりで遊んだ。 

馬ソリの上に腰をかけ、馬糞の匂いを感じながら、まぶしいお日様を見上げた。

子供心にも、春の息吹が感じられ嬉しくなった。

「春よ来い、春よ来い、歩き始めたミーチャンがおんもに出たいと待ってるよ、、」

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